本年4月1日施行の千葉県いじめ防止対策推進条例を受け、4月にはいじめ防止啓発強化月間として「いのちを大切にするキャンペーン」が実施されました。
また、いじめ対策調査会が現在まで3回開催され、基本方針の審議等が行われています。県内関係機関の連絡協議会も7月に開催されました。
県内の中高生を対象とした青少年ネット被害防止パトロールでは、平成25年は問題ある書き込みの総人数は3275人で全体の8割以上は女子生徒でした。
学校から生徒への指導依頼をしたのは874人延べ1055件で、中にはいじめが疑われる個人を特定した中傷もあったそうです。
ネットいじめ一つを挙げてもいじめの態様や質に昔と違うものを感じます。
この変化を踏まえながら対応していかなければなりません。
条例案の作成当初から一貫して実感していることは、『一人で抱え込まない』サポート体制作りの大切さです。
これは、子どもだけでなく、親御さんや先生も含まれます。
今回の条例では、県外に通学している子どもたちを含めて重大事態への対応を行うことを明確に規定しました(条例21条)。
市町村立の学校の場合でも、学校や設置者たる市町村に直接相談しにくいケースもあると思います。
一歩離れた県の立場だからこそできること、県の機関だからこそできる相談があるはずです。
そういった意味でも、県の相談窓口になっている「千葉県子どもと親のサポートセンター」の果たすべき役割は大変重要だと考えます。いじめ対応の中で必要に応じた人的物的強化を柔軟に行っていかなければなりません。
また、そこで蓄積した事例やノウハウをきちんと調査研究し、調査会や連絡協議会などを通じて、県内全ての教育現場にフィードバックできるようにしていく必要があります。
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